
最近のオススメだったり、そうでもなかったり。
最近、映画や本のレビューを書いてないなぁ、と言うことでいくつかまとめて書きます。と言うかブログ自体あんまり書いてないんだけどね。
小説:『夜は短し歩けよ乙女』
小説に出てくる登場人物をどれだけ魅力的に描くことができるかと言うのは、作者が最も注力する部分の一つだと思うけど、この小説に出てくるキャラクターはみんな活き活きしてて気持ちいい。特に主人公の女の子。作中では「黒髪の乙女」としか外見の描写がないにもかかわらず、その仕草や行動をコミカルかつ詳細に描くことでこのキャラクターの魅力を最大限に引き出している。女性の方が読んでもいとおしく感じると思います。今まで何冊も本を読んできたけど、小説の中の人物に恋心を抱いたのは初めてではないだろうか・・・この小説の良さをうまく表現できないが、大げさに言うとこういうことになる。
この小説世界を理解する用語の一つに「おともだちパンチ」というのがある。拳を握ってつくるいわゆる鉄拳と違い、親指を4本の指でくるみ込むように握ることにより暴力の連鎖が断ち切られ世界に調和をもたらすと言う愛に満ちた彼女の奥の手だ。