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音楽は世界を変えられる

2004年9月18日。人気コメディアン、デイヴ・シャペルが主催し、ブラックミュージック界のスターが競演する一夜限りのシークレットライブがNYブルックリンで開催された。そのライブの名が映画のタイトルにもなっている『ブロック・パーティー』だ。

監督は『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリーだけど、『ブロック・パーティー』は監督に興味を持って観に行くと失敗する。これはライブDVDの特典ディスクに入っているような密着ドキュメンタリー映像を編集したような内容だけど、ミシェル・ゴンドリーはミュージックビデオも撮ったりしてるからライブシーンもそこそこ楽しめる。 ライブの3日前、デイブは故郷オハイオの住人を旅費・宿泊費つきで招待しようと告知に励む。しきりに声を掛けたのがブラックミュージックとは縁遠いと思われるお年寄りばかりで、一部の若者だけで盛り上がるんじゃなくて、みんなで一つになって音楽の楽しさを共有したいっていう気持ちが伝わってくる。 他にもライブ会場として自宅前の道路を提供してくれるヒップホップ嫌いの夫婦や、撮影用に幼稚園の屋上を提供してくれる園長先生など、ここに出てくるブルックリンの住人はいい人ばっかりだ。途中、大学のマーチング・バンドの練習に遭遇した彼は、彼らをライブに出演させることを思いつくんだけど時間の都合か、期待していたドラムラインのシーンがカットされていたのは残念だ。 ちなみに、ドラムラインの迫力を味わいたいなら映画『ドラムライン』がお勧め。内容が内容なだけに自分が用意できる最高の音響設備で鑑賞すること。 他にもエリカ・バドゥ、ジル・スコット、ザ・ルーツ、モス・デフ、ワイクリフ・ジョン、ビッグ・ダディ・ケインなど、普通に考えたらありえないスター達の競演が実現した。中でも、先日のFENDIの新作バッグ発表パーティで来日したカニエ・ウェストや、『天使にラブソングを 2』で、その歌声だけで観客を感動させ、解散後7年目にして奇跡の再結成を果たしたローリン・ヒル(フージーズ)の「Killing Me Softly With His Song」のライブシーンは、それだけでも1800円を払って観る価値はあると思し、彼らの姿を見ていると、いま渋谷や池袋で息巻いているB-BOYやギャングがいかに時代遅れで時代錯誤でダサイかがわかる。 そんな彼らがステージで歌うのはテレビやラジオにはのらない内容のものばかりだ。彼らは今の社会が偏向報道や圧力による無知と貧困によって成り立っていることを知っている。そんな社会のしわ寄せによって貧しい生活を虐げられてきた過去があるからだ。 そんなエセ民主主義を押し付けられているのが現在の日本だ。その代償が格差社会だし、先日改正が決まったばかりの「教育基本法改正案」(本当は改悪)を筆頭に「介護保険料引き上げ」「老年者控除の廃止」「老人医療費の改悪」「生活保護老齢加算廃止」「生活保護生活扶助基準額引き下げ」さらには「住民基本台帳法」「共謀罪法案」「通信傍受法」など挙げればきりがないけど、全てが同じベクトルを向いている。これらを見ていると、日本という国が民主主義とは程遠い、一部の利権者がオイシイ思いをする為に作られた組織的独裁国だということがわかる。 言い過ぎか?いやいや、そんなことはない。例えば、「耐震強度偽装問題」についてその本質を知る者は多くない。なぜなら、真実は圧力による報道規制によって、または偏向報道によって伝えられていないからだ。なぜ伝えられていないかと言うとある権力者の利益を守る為だ。 この真実というのは、僕が知ってるくらいだから誰でも調べればわかることだ。だけど、ほとんどの人は能動的に真実を知ろうとはしないし、受動的に得られる情報だけで満足しているし、それが普通だとも思う。重要なのは、メディアは全てを伝えないし、我々の元には都合のいい情報だけが流されていることを知ることだ。 ・・・なんかちょっと話が逸れたけど、ステージで彼らは言う。 『高級車と正義、どちらが良いか。』 『贅沢な暮らしと自由、どちらが良いか。』 そんなわけで映画に倣いバイクを【自由に】止めていたら見事に駐禁をとられ、「社会における自由とは、ある一定の規制の中であるからこそ存在し得るんだっ!!」と痛感した平日の昼下がり。今日も空は青い。 Yes, we are born to be FREE!! さっ、反則金納めに行こ。


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